毎年、一年生。
ビジネスワークスアシスト(以下、BWA)代表のおおくぼ剛(ごう)さん。
実家は、新潟の大きな米農家。
子どもの頃は、家の農作業をするのが当たり前だったという。
けれど、最初から農業や日本酒の世界へ進んだわけではない。
大学卒業後、最初に勤めたのは商社だった。
その後、自ら憧れていた日本酒の世界へ入った。
入社後は研究室に所属し、酒造りに携わった。働きながら酒造学校で学び、首席で卒業。その後、一級酒造技能士となった。研究室には7年間所属した。
その当時にいたベテラン杜氏の言葉がある。
毎年一年生だ」
二十数年経った今も、よく覚えているという。
酒造学校を首席で卒業し、一級酒造技能士になった人が、今も覚えているのがこの言葉だった。
おおくぼさんの話を聞いていると、自分が何を成し遂げたかということより、誰から何を教わったかという話がよく出てくる。
その後、製造の現場を離れ、同じ会社の中で仕事の範囲を広げてきた。現在は社会保険労務士としても活動し、BWAの代表を務めている。
経験は増えた。
できることも、担う仕事も増えた。
それでも、経験が長いことを、そのまま答えにはしない。
分からなければ調べる。必要なら人に聞く。自分の経験だけで決めない。
二十数年前に聞いたこの言葉が今も残っていることに、おおくぼさんの仕事への向き合い方が表れているように思う。
